
FX自動売買のEAのロット数って、どうやって決めるの?



決め方を間違えると失敗するからね。
失敗しないための考え方や知識を紹介するよ。
FX自動売買を運用するにあたって、ロット数をどうするかは重要な問題です。
ロット数が多すぎるとロスカットされ運用資金がなくなってしまいますが、かと言って少なすぎると資金効率がよくないからです。
この記事では、MT4の自動売買プログラムのEAを運用するときのロット数の決め方について失敗しない考え方や知識を解説します。
FX自動売買のEAとは?
EAのロットの解説の前に、EAについて以下の項目で簡単に解説します。
- 自動売買は証券会社のシステムかEAで運用可能
- EAはMT4の自動売買プログラム
自動売買は証券会社のシステムかEAで運用可能
FXの自動売買を行うためには口座を開設した証券会社のシステムか、MT4の自動売買プログラムであるEAを利用するしかありません。
国内の証券会社の多くは、独自のプラットフォームを開発して自動売買サービスを提供しています。
あらかじめシステムや設定は決まっており信頼性が高いため、初めて自動売買をする初心者に向いています。
一方、EAの場合はユーザーが日々、開発・販売を行っているので、無数のプログラムの中から自分に合ったロジックや機能を選べるところが特徴的です。
EAはMT4の自動売買プログラム
MT4は世界的に使われている標準的なプラットフォームです。
国内の証券会社では、独自のプラットフォームを開発しているところが多いですが、世界ではMT4かMT5を使うのが当たり前となっています。
MT4は世界中で使われており、チャートツールやインジゲーターの豊富さは他のプラットフォームよりはるかに多く、最も利便性の高いプラットフォームの一つと言えます。
EAはMT4で使われる自動売買プログラムですが、国内証券会社のシステムを模したEAも存在するので、実質的にあらゆる会社のシステムを使えるというメリットがあるのです。
国内証券会社と海外FX業者のロットの違い
MT4は国内証券会社でも海外FX業者でも利用可能です。
国内証券会社で自動売買を利用したときと海外FX業者で利用したときについて、以下の項目から解説します。
- 1万通貨と10万通貨の違いがある
- 自動売買はどちらで行うほうが良いか
1万通貨と10万通貨の違いがある
国内証券会社は1ロット=1万通貨である場合が多くなっており、一方、海外FX業者は、1ロット=10万通貨である場合が多くなります。
通貨というのはFXの取引単位のことで、1万通貨と10万通貨だと用意しなければならない資金が10倍違い、損益も10倍の差が生じます。
しかし、国内証券会社の個人口座は法律によりレバレッジが25倍と決まっており、海外FX業者のレバレッジは100倍以上はあるので、1ロットの単位が海外FX業者の方が大きいからといって、大金で取引しなければならないわけではありません。
最小取引単位も国内証券会社、海外FX業者とも様々であり、海外FX業者であっても1通貨から取引できる会社も存在しています。
自動売買はどちらで行うほうが良いか
自動売買は24時間休みなく取引するので、ポジションを長期保有するという性質を持ちます。
そのため、ショック相場のような相場の大変動には弱くロスカットされやすいのです。
海外FX業者ではゼロカットが採用されており、仮にショック相場が起こっても、口座のマイナス分を業者が負担してくれます。
国内証券会社は法律によりゼロカットが行えないので、口座がマイナスになると追証が発生し、口座に資金を追加しないと取引を再開できません。
国内証券会社の利点としては、資金が信託保全で管理されており、仮に証券会社が倒産したとしても預けている証拠金は保証されることが挙げられます。
スプレッドのpipsも国内証券会社の方が狭いのですが、海外FX業者とは採用している取引方式が違うので一概にメリットとまでは言えません。
EAのロット数の決め方
EAを運用する際にどのような基準でロット数を決めればいいのかを以下の項目で解説します。
- レバレッジを考慮する
- ロット数の計算方法とは?
レバレッジを考慮する
レバレッジは、国内証券会社の個人口座の場合は最大25倍です。
海外FX業者の場合は、業者によって違いますが、最も日本人に利用されているXMの場合は、スタンダード口座が最大888倍です。
レバレッジが高いとハイリスクと思うトレーダーもいますが、実際にはレバレッジが高くてトレーダー側が損をすることはありません。
レバレッジが高くても必ずしもハイリスクのトレードをする必要はなく、より少ない証拠金でロスカットまでの余裕をもって取引を行えるのです。
レバレッジが高い場合はより少ないロット数で、レバレッジが低い場合と同じ額の取引が可能ということです。
しかし、ハイリスクのトレードを行える事も事実なので、誘惑に負けずにレバレッジの高さのメリットを資産運用に活かしましょう。
ロット数の計算方法とは?
ロット数については証券会社によって計算ツールを提供していることがあります。
例えば、XMの場合も証拠金ツールを提供しています。
計算式としては、必要証拠金=ロット数÷レバレッジ×現在価格です。
以下の設定で実際に計算し解説します。
- GBP/USDで取引を行う
- 1ロット=10万通貨
- 1GBP=1.28USD
- 1USD=110円
レバレッジが500倍の場合、1ロットに必要な証拠金は100,000÷500×1.28=256USDですから、256USD×110で28,160円となります。
国内証券会社の個人口座の最高レバレッジである25倍の場合は、1ロットに必要な証拠金は563,200円ですが、国内の場合は1ロットは1万通貨なので、56,320円必要です。
というわけで、海外FX業者の1ロットが10万通貨だったとしても、レバレッジによっては、国内証券会社よりも少ない証拠金で取引できることになります。
資産運用のリスク管理から考えるロット数
ロット数を考えるのは、主に資金管理のためです。
特に自動売買の場合は、複数の通貨ペアで複数のポジションを持つのがリスク管理の面から良いと考えるトレーダーが多いのが実情です。
ロット数を考えなければ、ロスカットの危険があります。ロスカットの危険は、通常の相場だけではなくショック相場の時についても考えなければなりません。
自動売買では、ショック相場が起こって自分がすぐに操作できない場合でも、淡々と取引してしまうので、取引ロット数はショック相場を想定した上で設定する方が無難です。
ロスカットを防ぐために口座に入れる証拠金は多めにし、ロット数は抑えることが自動売買を長期的に成功させるコツになります。
ロットを計算しリスクを考えて自動売買を成功させよう
ロット数を計算する一番の理由は、ロスカットのリスクを避けるためです。ロット数が少なくても、ロスカットさえされなければ利益は上がります。
自動売買の場合、仮にロット数を抑えても複数のポジションをもってリスク管理を行う方法が推奨されることが多いので、思ったよりも運用に資金を回しすぎてしまうケースも多くなります。
運用に回すロット数を管理してリスクを制御し自動売買の投資を成功させましょう。