
プロフィットファクターってどう使えばいいの?



目安や効果的な使い方が分かるといいよね。
プロフィットファクターとは、トレーダーや商材の能力を調べることができるメジャーな計算式ツールです。
また、月々の収益のばらつきのないバランスの良い理想的なトレードの目安にできます。
様々な分野でプロフィットファクターが活用されていますが、万能ではなく注意すべき点もあります。
この記事では、プロフィットファクターの目安や効果的な使い方を解説します。
プロフィットファクターとは?
プロフィットファクターとは、自分のトレーダーとしての能力を測定できる便利な計算式です。
プロフィットファクターについて、以下の項目で詳しく解説します。
- トレーダーの実力を測る指標
- プロフィットファクターの計算式
トレーダーの実力を測る指標
プロフィットファクターは、トレーダーの能力や実績の指標の一つで、PFと略されることが多いです。
一定期間の総利益と総損失の比率を計算し、客観的に自身のトレーダーとしての能力を確認できます。
トレーダー個人の能力だけではなく、自動売買システムやEAの能力の測定もできます。プロフィットファクターの数値が1.0を超えれば利益が損失を上回る黒字になり、1.0を下回ると赤字となります。
EAでいえば、1.5以上の数値があれば優秀なEAと言えるでしょう。
プロフィットファクターの計算式
プロフィットファクターの計算式を例を挙げて紹介します。
計算式としては純利益÷総損失です。
トレード回数が1万回だとして、利益を出したトレードが4,000回で総利益が5,000万円だとします。
損失を出したトレードが6,000回で総損失が4,000万円だとすると、計算式は、5000万円÷4,000万円=1.25となり、プロフィットファクターの数値は1.25となります。
プロフィットファクター利用のメリット
プロフィットファクターを使うことで得られるメリットについて、以下の項目で解説します。
- 損失を抑えられる
- メンタルが安定する
損失を抑えられる
プロフィットファクターの数値は、少ないリスクで大きな利益を出せているかどうかを示しています。
単純な利益だけではなく、損失をどれほど抑えたトレードをしているかがトレーダーにとって長くトレードして行く上で重要です。
例えば、今月は黒字で100万円の利益が出たが、先月は赤字で50万の損失が出た、といった場合、確かにトータルだと黒字ですが、確率的に赤字が続く可能性もゼロではありません。
長期にわたってトレードをやっていく上で重要なことは、利益を出すこともそうですが、損失を抑えることです。プロフィットファクターによって、バランスよくトレードできているかが把握できるのです。
メンタルが安定する
プロフィットファクターの高いトレードはメンタルが安定するトレードとも言えます。
FXはメンタルのスポーツとも言われていますが、裁量トレードを行う場合は、特に精神的な負担が問題になります。
FXをやっている限り精神の消耗を避けることはできず、自分では平気だと思っていても、気づかないうちに蓄積していって、衝動的なトレードを行ってしまう可能性は大いにあります。
メンタルの安定は、トレードを長く続けていく上で不可欠なものと言えるのです。
プロフィットファクターの高い数値を目指すためには、高い利益よりも損失を少なくする必要があります。
損失の少ないトレードを目指すことが、メンタルに優しい投資のスタイルと言えるでしょう。
プロフィットファクターの効果的な使い方
プロフィットファクターの効果的な使い方を以下の項目で解説します。
- トレードの評価で使う
- バックテストとして使う
トレードの評価で使う
プロフィットファクターの用途は様々です。
例えば、金融機関が商品を販売する際にプロフィットファクターの数値を紹介し、2.00を超えた商品です、といった宣伝をすることもあります。
前述した優秀なEAの指標にも使われており、信頼性の高いメジャーな計算式であることが分かります。
そのため、個人投資家のトレード評価に使う際にも、データに信頼性がもてるため安心して使えるのです。
FXや株をはじめとした、投資の成績にプロフィットファクターを使えば、効率的な投資であるかの確認ができ、投資効率を上げることが可能です。
バックテストとして使う
トレーダーが新たな手法を作った場合、実績がないため成果は未知です。
理論段階で正しくても、実際にどれほどの成果を生むのかの目安が付きません。
しかし、プロフィットファクターを使えば、新たな手法を使った売買ルールがどれほど機能するのかを分析し、成果を疑似的に確認できます。
特にスキャルピングやデイトレード、スイングトレードなどの短期トレードを検証する場合に、プロフィットファクターを利用するメリットは大きいです。
EAを選ぶときはプロフィットファクターを過信しない
プロフィットファクターを使う際の注意点を以下の項目で解説します。
- トレード回数に注意
- カーブフィッティングに注意
トレード回数に注意
様々なツールで優秀さを表すための指標として使われているプロフィットファクターですが、EAを選ぶ時にバックテストが信用に足るかどうかは、プロフィットファクターの数値だけではなく、トレード回数にも注意しなければなりません。
例えば、トレード回数が10回しかないのに、プロフィットファクターの数値が5.0であると謳うような詐欺商材もあったりするので、プロフィットファクターの数値だけを頼りにすると危険です。
実際に稼働に耐えられる程度のトレード回数を経ていなければ、商材を使うのはリスクが高いと言えます。
1万回以上のトレード回数があれば、十分と言えるでしょう。
カーブフィッティングに注意
カーブフィッティングとは過剰最適化という意味で、一定の期間において最高の結果が出るように複雑な売買ルールを作った結果、起こります。
トレード回数が十分に行われ、プロフィットファクターの数値が高い商材であっても、カーブフィッティングである可能性があるということです。
一定期間の間だけ最高の結果が出たとしても、相場は常に変動しているので、それ以外の相場では機能せず、似たような結果にもならないことが多いです。
プロフィットファクターの数値が高くトレード回数も多い場合は、カーブフィッティングでないか疑う必要があります。
複雑で自分で分からないような手法やロジック、売買ルールを使っている商材は避け、自分でも分かるシンプルな商材を利用する方が無難でしょう。
プロフィットファクターの目安
プロフィットファクターの目安ですが、1.25以上あれば十分優秀なトレーダーの部類に入ると言われています。
1.25ですと意外と低いと思われる方もいるかもしれませんが、誰もが知ってる誰にでもできるシンプルな手法で1.25という数値が出ている場合、大衆心理に合った手法のため、長期的に成功しやすいです。
複雑なルールの場合は特定の相場の状況でしか対応できませんが、シンプルで誰もが知っている手法の場合は、大衆心理に応じてどんな相場でも柔軟に対応できるからです。
商材の場合、プロフィットファクターの数値が1.5から2.0ほどであれば優秀な商材と言えます。
それ以上の数値の場合は、カーブフィッティングを疑った方がよいでしょう。
プロフィットファクターを使い理想的なトレードを行おう
プロフィットファクターを使えば、偏りのないバランスの良いトレーダーを目指すことができます。
月々の収益が不安定ですと、メンタルにもダメージがあり、長期のトレードに徐々に耐えれず、市場から撤退するというトレーダーもたくさんいます。
メンタルのケアはトレーダーにとってとても重要ということです。プロフィットファクターを使い、理想的なトレーダーを目指しましょう。
プロフィットファクターは、トレーダーの能力を測る以外でも様々な用途で使われているので、記載の注意点を参考にしてください。